■自主上映会・ドキュメンタリー映画「言葉のきずな」をしました【2014年1月19日(日)】

ドキュメンタリー映画「言葉のきずな」
■新聞記事に「埼玉県若い失語症者のつどい」が出ました!!【2009年4月10日(金)】

「ひと彩々」朝日新聞埼玉版・2009年4月10日(金)

言葉の壁、乗り越えましたね?
恋愛や仕事、一緒に話そう(「失語症者のつどい」会長・友井規幸さん)

 「言葉が出てこず、うまく話せない失語症。同じ悩みを持つ者同士で集まってみませんか?」
 そう呼びかけるのは20〜40代の失語症者約50人でつくる「県若い失語症者のつどい」会長の友井規幸さん(44)=春日部市=だ。

 失語症は、交通事故や脳梗塞などで脳が損傷を受けたことによる後遺症の一つ。会話や読み書きが難しくなるなど言語機能に障害がでる。ただ、言語聴覚士らによるリハビリを受け、再び社会に出ている人も少なくないという。

 00年11月、自宅で風呂上がりに突然、倒れた。脳の血管の中で血が固まって詰まる「脳血栓」と診断され、右半身のまひが残った。医者から「脳の神経は治らない可能性が高い」と聞かされた。

 まひ以上に苦しんだのが言葉だった。「すぐに退院して家に帰りたい」。そんな短い言葉も妻に伝えられない。出てくる言葉は、「きゃ、きゅ、きょ」ぐらい。毎日死にたいと思った。

 でも、妻や2人の子どもたちの笑顔、友人や同僚らが折ってくれた千羽鶴を見ると気持ちが落ち着いた。倒れて8年。現在、都内の勤務先へ電車で通う。営業担当だったが、発症後は人事部門だ。話すスピードは遅いが携帯電話でも話せるようになった。

 つどいでは言語聴覚士が付き添い、自己紹介したり、近況を報告したり。参加を重ねるごとに話すことが増え、明るくなる人も。3月にはホームページ(http://sky.geocities.jp/saitamawakai/)も一新した。

 「失語症でも笑えるし共感もできる。仕事や恋、家族、遊びなどの話をしませんか。今の自分を好きになってあげればいいんです」
 (高田純一)