第4回埼玉県ミドル失語症者の会
歌といえば、失語症者の中でも、上手い人がたくさんいますよ。左脳の一部は死んでしまいましたが、右脳は生きているのです。歌は、健康な右脳からでています。
ミドルの会のメンバーは、1970年から1980年くらいの歌を思い出し、あの青春を駆けぬけて来たんだろうなと思います。
学生の頃には、「エアチェックする」っと言うのが、はやり言葉。ラジオからテープに録音したものですよね。まだ、CDは未発売だった頃、レコードがありました。(今もレコードはありますよ)シングル盤やLP盤、確か、33回転と45回転があり、A面・B面がありました。懐かしいですね。洋楽は「ベストヒットUSA」など、テレビで流れていました。
あれから、30年くらい経ってしまいました。現在、インターネット関連で、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、いわゆるTwitterやFacebookやmixiなどで記事を読み、CD以外にも、YouTubeで聞き、曲はダウンロードでき、生の演奏はUstreamで見る、いろいろ便利な物が増えました。
と、同時に我々も、失語症になりました。リハビリや施設、会社の生活は、やっぱりつらいよね。そこで、登場するのは、カラオケ!発祥の地は、噂によると、兵庫の神戸のおっさんが、ギターで、酔っ払いのお客を相手に、歌わしたのがきっかけだと聞いています。私は、社会人になって、スナックやパブで歌を歌っていました。しかし、女性や子供にも広げようという事で、「カラオケボックス」はスタートしたというわけです。
カラオケボックスは、会社の同僚や、家族、仲間などと一緒に行き、歌を楽しんでいますが、健常者の友達は上手いけど、やっぱり、失語症者の仲間と行くとなんだか安心します。
歌える曲は、ゆっくりな曲で、当然、1970年~1980年くらいの曲、ですよね。私は、以前、マイクを持って歌っていたんですが、最近は、マイクを持つよりは、人の曲で、自由に歌っている方がいいかな~。手が不自由で、辛うじて拍手出来ますが、代わりに、タンバリンやマラカスなど鳴らしていますよ。
ギターやバイオリン、ベース、ドラム、サックスフォーン、トランペット、キーボードなど、若い頃にやっていた人が多いと思います。でも、今は、ほとんどの方が、右半身麻痺で、出来ません。本当に、本当に、本当に、悔しい・・・。だから、下手でもいいから、是非、歌を歌いましょう!!
埼玉県ミドル失語症者の会
平成23年11月 会長 友井規幸