第1回埼玉県ミドル失語症者の会
「埼玉県若い失語症者のつどい」の仲間で話し合ってきました。約2年間、ようやくこの「埼玉県ミドル失語症者の会」(以下、ミドルの会)がスタートします。
ミドルの会は、40代から50代までの失語症者が参加する会です。もちろん、若い人も来てくださいね。埼玉県と言わず、首都圏にも、全国にも広げて行きたいと思います。
家族でもなく、STでもなく、ボランティアでもなく、ここは、失語症者が声をあげていかないといけません。ミドルの会は、気持ちの通じ合う、明日にむかってリフレッシュした気分になる、そんな機会を造っていきたいなあと思います。
会を運営していくには、もちろんSTなどの協力が必要ですよ。
失語症は、絶望感や孤独感など、辛い事が多いですよね。自宅に閉じこもりがちになる人も多い事でしょう。私も経験があります。でも、外出をして、人に会う事からはじめていく事です。そういう時には、失語症者でしょ。
同じ悩みを抱えている失語症者に会って、言葉じゃなくっても、ジェスチャーでも、身振りでもいいし、誰かに言いたい感情は伝わります。ミドルの会は、そんな人にも使ってもらいたいと思います。
「自分の事は、誰も分かってくれない。」と思う事もあるでしょう。でも、健康な時でも、「誰も分かってくれない」っていう気持ちはあったと思います。そうです。誰も分かってくれないのです。友人もそう、両親もそう、妻もそう、夫もそうです。失語症でも、健康であっても孤独だと思います。
一方で、ミドルの会の失語症者は、たたえ合って、時には涙し、喜び、そういう財産を与えてくれるものだと思います。孤独とは違う気持ち、共有できる気持ちも与えてくれるのです。
最近、こんな事を思うようになりました。偶然、失語症者になって、たくさんある失語症者の会、その中で、偶然、この会を選んでくれた人。偶然とは言わせない、運?違うなあ~、多分、必然だと思うからです。偶然から得た事実を必然に変えてしまう、そんな失語症者らには、未来をつくる力を感じます。そして、一緒に共有財産を作りましょう!!
埼玉県ミドル失語症者の会
平成22年7月 会長 友井規幸