第40回埼玉県ミドル失語症者の会

 

先日、5月31日から6月1日まで、第9回日本脳損傷者ケアリング・コミュニティ学会 神奈川湘南二宮大会が開催されました。私も参加してきました。場所はJR東海道本線の「二宮駅」です。「大磯駅」の隣です。会場は二宮町生涯学習センターで開かれました。会場に行くと、北海道から沖縄まで全国から集まっていました。当事者や家族、医師、看護師、PT、OT、ST、学者など、いろいろな人たちがいました。

タイトルは、「湘南二宮で自然と親しむ!」。二宮町は、海と山があり、当事者とそのサポーターが交流しているんだなあ、という感じが見て取れました。中でも、登壇者の笑顔が素敵なものでした。

プログラムは、どれも素晴らしいものばかりでしたが、2点だけ挙げておきます。まずは、「劇団ぐるっと一座」。長野失語症友の会を母体にした劇団で、映画「言葉のきずな」を制作した劇団です。数年前に、埼玉と東京の若いつどいの有志だけで、観客を集めて、映画「言葉のきずな」の上映をしましたね。

今回は、演出家と当事者が登壇し、当事者がちょっとだけ、演劇をみせてくれました。観客は、全員が引き込まれました。映画よりも、またどの講演会よりも、とっても巧かったんです!!これは、演出家がいてくれるから成り立ったものです。

次に、プログラムの「自然を楽しむケアリング・コミュニティ」で、講演してくれたのは、当事者と家族と代表者です。何の代表者かと言いますと、「サーファーズケアコミュニティ~Nami-nications」という団体の代表者です。障害があっても、サーフィンを楽しみましょうという会で、医者、PT、OT、社会福祉士などが参加しているチームです。準備運動から、パドリングやテイクオフ、到達点など、いろいろな場所で、サポートをします。

当事者がサーフィンをします。危険なのは、当事者も家族も、十分承知の上という事です。ボードの上に立つことはありません。ボードの上に腹ばいのまま乗って行います。私は半身麻痺なので、ボードはたぶん特注になるのではないかなあ。でも、ボードも開発してくれるようです。「Nami-nications」という団体は初めて聞きました。

若いとミドル失語症者のつどいでは、一番に考える事は、失語症者-対-失語症者、いわゆる「仲間」です。一方で、毎日の生活を送っていく中で、サポートが必要になります。地域でこのようなサポートが提供されていることを知りました。私は誇りに思い、またやっていかなければならいと思います。会の参加費はかかりますが、いい機会ですからね。来年度は、三重大会になるようです。ちなみに、インターネットで検索すると「ケアコミ学会」が一番に出てきます。

 

埼玉県ミドル失語症者の会
令和元年6月 会長・友井規幸