第39回埼玉県ミドル失語症者の会

 

正式名称は「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法案」。略して、「脳卒中・循環器病対策基本」。2018年12月10日、国会の最終日、成立しました。「官報」号外第
276号にも掲載され、さらに、付則の第三条「政府は、てんかん、失語症等の脳卒中の後遺症を有する者が適切な診断及び治療を・・・」。この法律で初めて、「失語症」という言葉が入りました。

これは、日本失語症協議会のおかげなのです。理事長・八島三男さん、副理事長・園田尚美さん、本当にありがとうございます。八島さんは当事者、失語症者。園田さんは、旦那さんが失語症者で、その妻、家族として運営してこられています。失語症者は「うーん、うーん」となってしまうから、私が思うのは、家族は第2の失語症者なのです。法律は、家族が先頭に立ってしていかなければいけないと思います。良い例が出来て嬉しくなりました。ただ、家族としてみれば、大変な苦労して成立したことでしょう。改めて感謝します。

先日、大分県別府市で行われた失語症全国大会も、「脳卒中・循環器病対策基本法」は、おおきくおおきく語られていました。そして、三大疾病は、「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」です。「がん」は2006年に「がん対策基本法」。「脳卒中」「急性心筋梗塞」は、2018年「脳卒中・循環器病対策基本法」。やっと法律として認めてくれました。

私の場合は、不整脈から血栓が出来て、脳梗塞になったんです。後遺症で、失語症がおこりました。まさに「脳卒中・循環器病対策基本法」が出来ていたら、健康でいられたかもしれません。でも、起こったことは仕方ないことで、今度は、当事者、失語症者われわれが主役の時です。リハビリや会社生活や趣味、社会参加などしてみましょう。

私は若干運動にも関わって来たんですが、昨年の秋頃、参議院議員会館の「脳卒中・循環器病対策基本法の成立を求める会」にも参加してきました。要は、議員さんをたきつけて法律を通してもらおうという会です。そこでの患者会では、失語症の会が飛びぬけて多かったです。やはり、失語症のパワーはものすごいなあと感じました。

もう一点、交通事故や脳外傷、その他の事故などで失語症になられている人々も多いのです。しかし、若い&ミドル失語症者のつどいは、同じ失語症を抱えている同志や家族が集まっている場です。一緒に手と手を合わせて、動いていきましょうね。

 

埼玉県ミドル失語症者の会
平成31年4月 会長・友井規幸