第35回埼玉県ミドル失語症者の会

 

先日、市内のマンションから市内のマンションへ引っ越しをしました。旧マンションでは、独身時代から20数年、過ごして来ました。また、元気だったところから、突然、脳梗塞になり、後遺症で失語症と右半身麻痺という障害者になりました。何とも言えない思いがしてきます。

引っ越しの準備をしていると、古い書籍や古いカセットテープ、ラジオカセットレコーダー、結婚式の引出物の数々、スキー板、スキーストック、スキーブーツのセット、テニスラケットとボール、初代のテレビゲーム、子供のプラレール、おもちゃ等、マンションのどこに入っていたと思うようないろいろなモノがありました。泣く泣く、全部、処分しました。

でも、引っ越しの問題は「写真」です。写真は変化をしてきました。私の中では、20世紀はフィルムで、21世紀はデジタルデータです。今は、脱フィルムからデジタルデータに変わって、インスタ映えのように大手をふって歩く時代になりました。デジタルデータは現像する必要がないから、問題はありません。問題は20世紀フィルムです。

20世紀の私のカメラは、もちろんフィルムで撮影していました。フィルムは24枚で終わりになってしまうので、各イベントやお祭りなどでカメラ係りになると、何本で現像代がいくらかかって、トータルで計算していました。アラフォーからアラフィフ時代のみなさん、懐かしいでしょ~。

引っ越しの準備中に出てきた、20世紀フィルムを現像した写真はもの凄い数で、かつ、すぐ見てしまうやっかいな写真です。妻や子供たちは、一緒に準備を始めると、ほどなく写真を見つけます。そして、準備はそっちのけで見入ってしまい、歓声や驚きが聞こえてきます。当然、私も見てしまいます・・・。ちょくちょくそんなことがあり、一向に準備は進みませんでした。でも、「引っ越しの準備」は良い思い出になりました。結局、写真は捨てることなく持って来ています。

遠い将来に渡っては、アルバムやバラ写真、あるいはネガフィルム、またはビデオテープをデジタル保存し、DVDやCDなどに、まとめて行きたいと思います。ただ、デジタル保存が終わり、アルバムなどがいらなくなったときは、捨てるか、持って置くか、悩むことでしょう~。

 

 

埼玉県ミドル失語症者の会
平成30年6月 会長・友井規幸