第53回埼玉県若い&第21回ミドル失語症者のつどい
若くして失語症者になった人達。しかも、青春のど真ん中でいた事もあったかもしれません。その感情は、もうそれはあらゆる複雑怪奇な物が出てきます。孤独、怒り、羨望、焦り、ねたましい、絶望、生死など。
私もそうです。例えば「絶望」。「物理的にどうしようない絶望」とは、右半身麻痺・失語症で、ご飯を食べるのも介助者がいないとできない、大小便はおむつ、ヨダレも誰かが教えてくれないとダメなどありました。
私だけなんでしょうか。私は、もう一人の自分が、客観的な目で見ていて、どんどん落ち込む自分を見ていました。何の感情も持たずに、ずーと見てきました。何の感情も持たない自分。めったにない事なんですが、ある時、「頑張る」と言ってくれるのです。
皆さん、リハビリ・家族・仕事・趣味は、満足とか不満はありますか?私の不満は、営業から事務員に、ゴルフはプレーする方から見る方へ、運転は私の運転だったのに、妻の運転に。結構、嫌な思いはしています。でも、総じてOKを出すと思いますよ。
しかし、決定的な何かが足りない。そうだ、それは「仲間」です。それも、「失語症の仲間」です。しかも、若い&ミドルの世代です。失語症者と失語症者は、分かるんですよね。一般人は余計な手だしをしてくるんですよね。あるいは話題を代えてしまいます。まあ仕方がないことなんですけど・・・。失語症者は、十分、待ってくれます。発言できない時は、また今度にしようと笑ったり、握手でさようならしています。
今回は、埼玉県熊谷市に初登場します。笑ったり、照れたり、焦ったり、喜んだり、怒ったり、どうしょうも無い時には泣き顔もいいと思います。先述の文章で述べたように、「何の感情も持たない自分」は、こういう時は意見を言うのです。「熊谷、失語症の仲間、頑張る」と。
埼玉県若い&ミドル失語症者のつどい
平成27年8月 会長・友井規幸