第52回埼玉県若い&第20回ミドル失語症者のつどい


突然、全部壊れてしまいました。私は、脳梗塞で、後遺症として残った右半身麻痺と失語症。右半身麻痺は半分あきらめていました。が、失語症はそれはそれは悲惨なものでした。

最初は、一過性のものだから安心していいと自分に言い聞かせていましたが、段々、そうじゃない事が分かって来ました。リハビリを受けている中で、時にはもう死のう・・・と絶望したり、時には生きていればもしかしたら完全復活?・・・と希望を持ったりしながら、失語症のままの現在の私がある訳です。

「自信が無いです」や「自尊心があります」、失語症者が使うこれらの言葉に深い意味を感じています。

まずは「自信が無いです」。私は、運賃や買い物の精算、クレジットの支払い、はがきの宛先、宝くじの当選番号などの確認に自信が持てません。いつも妻に確認してもらわないといけません。徐々に良くなってきましたが、まだ不安です。

そして「自尊心があります」。失語症者の場合、これは『負けてはいけない』という意味で使う事があります。左脳は死んでいても、右脳は生きている。だから、子供に接するような話し方はやめてほしい。ゆっくり話しかけるのはやめてほしい。適当なスピードで話してほしいと思います。

この自尊心という言葉の中には「プライド」「負けん気の強さ」という意味も含まれているのだと思います。私の場合、自尊心という言葉を支えに今までやって来れたと思います。そしてこれもそうです。「俺は、ここにいるぞ!!」と。

「自信が無いです」と「自尊心があります」という言葉は、両方とも失語症者にとっては、重要で意味のある言葉のような気がします。私にとっては、「みんな頑張っているんだ」と共感できる言葉です。勇気と励ましの言葉を与えてくれるワードです。

今度の埼玉のつどい、さあ、失語症者同士、集まりましょう。平成27年7月19日(日)に、開催されます。

埼玉県若い&ミドル失語症者のつどい
平成27年6月 会長・友井規幸