第50回埼玉県若い&第18回ミドル失語症者のつどい


私たちは、脳卒中や事故などあってはならない事を乗り越えてきました。特に若いうちから、それに失語症でしょう。切っても切れない同志の仲間、それが若い失語症者のつどいなのです。埼玉県若いつどいを企画して、トータルで50回になります。無我夢中で難題にぶつかってきました。立ち上げから、ゲーム、懇親会、バス旅行、各失語症の会などを、運営委員会の委員たちや、当事者みんなの協力、家族・ST・ボランティアのサポートなどがあって達成する事が出来たんだと思います。本当に嬉しく思います。

残念ですが、失語症は絶対消えることはありません、悔しいけれども。でも、若い仲間を呼ぶ事は出来ると思います。私は、100回、200回・・・、永遠に続けてほしいと思います。

埼玉県若いつどいを立ち上げようと、友人と私が一緒になって始めたのが、準備委員会のようなもの。私はまだ休職中でした。そして、復職すると同時に、第1回目の埼玉県若いつどいのスタートとなりました。今でも忘れません、2002年10月12日です。干支で言うと一回り前です。

この挨拶文は、初回からずーと書いています。恥ずかしいですが、第1回目の挨拶文(一部)です。

「皆さんは何かスポーツをされていますか?私は最近、水泳をはじめました。でも、水泳といっても歩くだけでした。泳ぎってむずかしいなーって思いました。バタ足はどうするの?クロールはどうするの?その後、県リハであった人に、『泳ぎ、簡単だよ。〇月〇日の泳ぎに行こうか?』と誘われ、次の日、『本当にうまく泳げるのかなあ。』と思いながら挑戦してみると、何だかよくわからないうちに泳げるようになっていました。自分でも驚いています。」

意味はなんとなく分かるんですが、下手な文章でしょ。でも、脳梗塞をしてから2年目。約1ヵ月で書いたものです。まずは、パソコンの文字変換。例をあげると、「むずかしい」。「ず」というのを「ZU」と打つのか「DU」と打つのか、困ってしまいます。あと、時間の観念がない。「〇月〇日」と言われていたのに、「次の日」と書かれています。あとは、「〇月〇日の泳ぎに」。「の」が間違ってつかわれています。もっともっと変なところはありますから、勘弁してくださいね~。すみませんでした(汗)

けれど、「挨拶文が書けた」と言うだけで、達成感というか、乾杯したい気分というか、文章が書けたというのが喜びでした。過去を話すと、元気な頃パソコンは好きでしたが、発病から、あっという間にパソコンが消えてなくなりました。そこで、またパソコンをやろうと。漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベット、数字など、一から学びました。あと、「てにをは」は妻から聞き取りました。今でも「てにをは」は、迷ってしまいます。そして、やっとの事で挨拶文の完成となりました。

文章が素晴らしいものっていう事を、あらためて「失語症」は教えてくれました。みなさん、下手な文章でも良いのですから、出来れば同封しましょう。もちろん、文章では無くても良いですよ。絵や写真、書道、イラスト、陶芸なども素敵な事です。埼玉県若いつどいのホームページに載せましょうね。

埼玉県若い&ミドル失語症者のつどい
平成27年2月 会長・友井規幸