第45回埼玉県若い&第13回ミドル失語症者のつどい
これからお話するのは、「ある言葉」と、もう一つは、「上映会の話」です。昨年の6月、全国失語症友の会連合会の全国大会が長野でありました。1泊2日で、いろいろなプログラムがありました。その中で、シンボジウムがありました。登場したのは、失語症者、家族、ST、役人などがいました。貴重な意見や、参考になる認識も出ました。
ちょっとだけ引っかかりました。それは役人のその言葉です。役人は、「この春から、異動してきて、『失語症』というのは、はじめて知りました」と。(誤解のない様に言っておきますが、役人の言葉は「善悪」いう物ではありません。念のため。)
役人は「失語症」を知らない。もっと知らないのは、一般人です。一般人も、みんなが思っている通り、とんでもなく知らないのです。たしかに、脳卒中をする前の自分は、病気なんか関係ないと思っており、仕事をしていましたから、納得です。でも、私が発病したのは約10年前。10年前も、今も、失語症は知られていないと思い、モヤモヤした気分で、帰路につきました。
そんな中で、自主上映会、ドキュメンタリー「言葉のきずな」をやるという事が決まったのです。実は、長野の全国大会の中で、「言葉のきずな」の試写会を見てきました。映画の内容は、長野の演劇集団「ぐるっと一座」。失語症者や家族、ボランティアで構成で、舞台の監督と劇団員とが、気の遠くなるような練習を始めます。生の声で脚本で出来、そして、つかんだ光が・・・。そんな映画です。
すぐに、東京版・埼玉版「若い&ミドル失語症者のつどい」の実行委員会を立ち上げました。集まってくれた実行委員会のメンバーは13名。上映会は2014年1月19日。時間がない中で、みんなで分担し、イン首都圏のビラを作成・広告、若いつどいのビラの作成・広告・投函、インターネットで宣伝をしました。
結果、映画の観客は、トータル約140名です。トントンになりました。観客の皆さん、実行委員会の皆さん、ありがとうございました!!そして、モヤモヤした気分は、半分くらいは晴れました。
が、この上映会の実行委員会は、失語症者だけです。観客は、失語症者や家族、ST、会話パートナーなど、失語症者関係の皆さんだけです。これでも非常に嬉しいのですが、一般人には、届いていないのです。仮にプロの仕掛け人が見ていたら、一般人を呼び込むためには・・・というシナリオが出来ていたかもしれませんね。予算の都合で、プロの仕掛け人は呼べなかったんですが・・・。
次回は、あなたが得意な事をしましょう。一般人が行こうかなと言う物を見つけてくださいね。残り半分のモヤモヤした気分は、そこで晴らしましょうか。
埼玉県若い&ミドル失語症者のつどい
平成26年2月 友井規幸