第41回埼玉県若い&第9回ミドル失語症者のつどい

私は、何年か前に、脳梗塞で倒れてしまいました。その間、妻や両親は、医者にこう言われました。「覚悟はしといてください。助かっても、植物状態になってしまうかもしれません。目が覚めても、後遺症で不自由な生活をすることになってしまうでしょう」と。同じ様に倒れた方のご家族も、だいたいそういうことは、言われたことがあるかもしれません。

幸いにして、植物状態にはならず、後遺症だけですみました。STやPT、OTなど、今もリハビリを続けてます。

でも、「若くして」というのは、そうそうない事です。学校生活は?勉強や運動、通学、恋愛、趣味、就職など、ゼロからのスタート、いえ、マイナスからのスタートです。社会人は、仕事は?もしかしたら辞めなくてはいけないかもしれません。通勤や昼食、記憶障害など、いろいろなことに気を使っていかなくてはいけません。それは、絶望的に思えてならない事です。

・・・でも、待てよ・・・。元気な頃のあの状態は、戻ってこないのならば、倒れた時点で「死んだ」として、もう一度、生まれ変わりとして、2度目の人生を歩んでいこう!!追い求めても叶わないものなら、捨てる。新しい人生を切り開いていこう。慟哭しながら、でも、健常者には無いチャンスです。

私の場合、2度目の人生は、仕事だけではなくって、家族や余暇も楽しんで、健康に気をつけて、リハビリも一生懸命やっていこう、各若い&ミドルつどいの友達も作っていこう。いろいろな目標を持っていこうと思います。

それと、2度目の人生は、もともと大人ですから、自分の言葉で「改善」していくものだと思います。たとえば、点滴で栄養を取っていたのが、水を飲めるようになる。あるいは、食事を食べられるようになる。おむつが取れて、自分で排泄が出来るようになる。五十音が読めるようになる。書けるようになる。発音できるようになる。パソコンで見れるようになる。操作が出来るようになる。ちょっとは、お酒が飲めるようになる。車椅子から離れて歩けるようになる。車椅子の彼は、必死で「何とか歩けるようになるんだ」というように、泣きながら歩行を必死で頑張っています。

「改善」は重要なものとして、この「つどいの挨拶文」を書いてまいりたいと思っています。皆さんも技(?)を身につけてみたらいかがでしょうか?文章でも良いですし、詩でも良いですし、絵でも良いですし、書道でも良いと思います。この「つどいの挨拶文」も、STに校閲を見てもらっています。やっぱり、リハビリは必要ですね。


埼玉県若い&ミドル失語症者のつどい
平成25年4月 友井規幸